会長挨拶

日本超音波医学会第90回学術集会開催のご案内

日本超音波医学会第90回学術集会
会長 谷口 信行
自治医科大学臨床検査医学 教授

日本超音波医学会第90回学術集会を、2017年5月26日から28日までの3日間、栃木県宇都宮市の県立総合文化センターをメイン会場として開催させていただきます。宇都宮では、1992年と2004年の2回、本会の学術集会が行われ、今回も同じ場所で行うことになりました。

さて、私自身と超音波検査の関連は長く、振り返ってみますと、学生時代に伊東紘一先生のご指導の下で超音波医学会に入会させていただき、その後超音波医学の研究、発表に携わり、医学、工学の先生方だけでなくメーカーの先生方からも丁寧にご指導いただくことで、いろいろな領域の勉強ができました。35年を過ぎた今、ご恩をお返しする機会として、学術集会を担当させていただくことを大変光栄に感じております。

さて、超音波医学会では、最近3年間、日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)と合同で学術集会を企画しており、田中久美子JABTS38学術集会会長とお話しし、この年度もUltrasonic Weekとして開催する運びとなりました。

超音波医学会のメインテーマは「温故知新」とさせていただきました。これは、これまで、日本の超音波は、医学だけでなく工学、機器メーカーの先生方のご努力で、世界をリードする超音波技術を生み出してきました。装置も複数の国内メーカーが豊富な経験とアイデアのもと、良い装置、技術を生み出すことにしのぎを削ってきました。ところが最近では、海外のメーカーに比べ元気がない印象を受けるのは私だけでしょうか。造影エコーも3Dも世界をリードしていましたが、その後本邦での研究が滞っているうちに、海外のメーカーの研究・製品が追い越していった感があります。今後、日本での研究が再度活発になり、より良い装置を開発することが、新たな日本超音波医学会の発展の礎であり、まさにこれまであった様々なアイデアが再度見直され、大きく発展し陽の目を見るようになればと考えています。

超音波医学会の学術発表の場として、情報交換の場として、多くの皆様方にご参加いただけるように準備中です。奮ってのご参加をお待ちしております。

会長挨拶

日本乳腺甲状腺超音波医学会第38回学術集会(JABTS38)
会長 田中 久美子
医療法人 沖縄徳洲会 湘南鎌倉総合病院 乳腺外科

第38回のJABTS学術集会を、第90回日本超音波医学会との併催でお世話させていただくこととなり、光栄に存じます。

本学術集会のテーマを「超音波はアートだ!」としました。超音波画像そのものをアーティスティックだと感じることもありますが、それだけではありません。英語のArtには「芸術、美術」のみならず、「技巧、術、熟練」などという意味があります。幼少時に出会ってから時折思い出す言葉に、医聖ヒポクラテスの“Art is long, Life is short”があります。「術に長けるまでの道は長く、人生は(それを修めるには)短い」という意味でしょう。超音波は簡便で、結果をリアルタイムに客観的かつ直観的に把握できる検査ですが、「誰がやっても同じ」検査ではありません。走査技術そのものにさほど困難はないものの、何をどのように見て、どんな情報を記録し、診療に活かすかは、個々の知識や技量によるところがあります。超音波検査に携わる皆様は、それぞれのArtをお持ちです。得意な分野は少しずつ違うかもしれません。それらのArtの一環を、学術集会でシェアしていただきたいと思っています。テーマに関わる企画の一つとして、「私の一枚」をご提示いただく超音波画像コンテストを企画しました。乳腺領域では良性疾患をまとめて学ぶセッションや、各委員会や研究部会からの多彩な企画などがあり、甲状腺・頭頸部の企画も盛り沢山となっています。これらにより今回の超音波医学会のテーマである「温故知新」も具現できるかと考えております。特別企画として、「女性のライフサイクルと乳がん~啓発活動はどうあるべきか~」と題したパネルディスカッションがあります。医療者のみならず、いつ、どのような対象にどんな教育を行うのが有効ながん対策なのかを、ご講演をいただく数名の先生とともに考える場にしたいと思っております。

勉学や議論のあとは宇都宮の餃子とカクテルがありますし、緑の美しい日光も近くです。本学術集会が皆様の良い学びと記憶になりますよう、プログラム委員の緒先生方と共に、鋭意準備致します。ふるってご参加のほど、どうぞよろしくお願い致します。

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