プログラム

プログラム

特別講演 特別プログラム 安全委員会企画
男女共同参画
委員会企画
奨励賞演題 一般口演
一般ポスター 栃木POC超音波
ハンズオンセミナー
企業技術セッション
わが社の新技術開発
ランチョンセミナー ハンズオンセミナー 第6回新人賞口演
第16回教育セッションのご案内 第16回教育セッション
平成27・28年度研究開発班費交付研究成果発表会及び
平成29年度新技術開発セッション
JABTS理事会・幹事会・総会・委員会・研究部会会議開催日程
JABTS38プログラム

特別講演

特別講演(国内招待講演)

座 長:千田 彰一(徳島文理大学/香川大学名誉教授)
演 者:伊東 紘一(済生会陸前高田診療所総合診療科/自治医科大学名誉教授)
演題名:一般診療における総合超音波専門医の実践

特別講演(海外招待講演1)

座 長:谷口 信行(自治医科大学臨床検査医学講座)
演 者:王 怡(Huashan Hospital, Fudan University)
演題名:New advancement of ultrasound in medicine in China

特別講演(海外招待講演2)

座 長:工藤 正俊(近畿大学医学部消化器内科)
演 者:Daniel Lichtenstein(Intensive Care Unit, Hospital Ambroise-Paré, Boulogne (Paris-West university), France)
演題名:Lung ultrasound: a holistic discipline


特別プログラム(シンポジウム・パネルディスカッション、ワークショップポスター)

運動器領域

運動器①
シンポジウム
救急医療に役立てる運動器エコー(急性腰痛、頚肩部痛、小児肘外傷、足関節捻挫、神経ブロック)
全指定

耐え切れない痛みを主訴に救急を訪れる患者は少なくない。診断をX線写真に依存し(まずレントゲン)、消炎鎮痛剤でお茶を濁す(はい、湿布・痛み止め)、以前はそのような診療レベルでも通用していた。超音波診療が急速に普及している現在、従来の診療スタイルを当たり前として継続すること自体が患者に不利益を与える時代になっている。瞬時に患者の痛みを取り去る技術が次々に生まれているからである。臨床現場で役立つノウハウを最前線で活躍する医師に紹介してもらうと同時に、時代に即した今後の救急医療の在り方、研修医教育について語り合う。

運動器②
パネルディスカッション
超音波ガイド下生理食塩水注射が果たす臨床的意義(超音波ガイド下生理食塩水注射の歴史的背景、頚肩部痛、腰痛、上肢痛・運動麻痺、下肢痛・運動麻痺)
全指定

薬剤による副作用がない生理食塩水注射が注目されている。痛みばかりでなく、運動麻痺に対しても有効性が確認されているが、その作用機序に関しては不明な点が多い。臨床現場で活躍する医師が提示する症例を通し、除痛のメカニズム、麻痺改善のメカニズムについてディスカッションする。

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泌尿器科領域

泌尿器科①
パネルディスカッション
各領域のトップランナーと共に泌尿器科領域の発展を考える~新技術の泌尿器科領域での応用~
全指定

肝臓におけるせん断波、心臓における三次元超音波、乳腺におけるエラストグラフィー。各領域で花開く新技術は、泌尿器科領域での応用が困難であったり、普及に課題があったりしている。そこで本学会では他領域で定着した新技術のトップランナーから意見を頂き、泌尿器科領域における超音波検査の技術躍進やブレイクスルーを誘導するセッションを企画したい。
本企画では、泌尿器科以外の領域におけるトップランナーに御講演を頂く。まず、各領域のトレンドを簡潔に概説いただく。さらに、門外漢だからできるような自由な発想で、そのトレンドの泌尿器科領域での技術応用や展望を提案して頂き、討論を経て泌尿器科領域超音波の飛躍を模索する。各領域で先端技術が普及するにあたり克服した課題などを紹介していただいても有意義と思われる。具体的には、せん断波のトップランナー、肝・膵臓のトップランナー、乳腺のトップランナー、甲状腺のトップランナー、心臓のトップランナーに順に講演を頂いて、総合討論を行う。また、座長・フロアから泌尿器科領域への応用法を提案したり、課題を挙げて質問したりしながらインタラクティブな討論の場となればよいと考える。

泌尿器科②
シンポジウム 前立腺癌治療の超音波ガイダンス
全指定

前立腺癌に対する臓器機能温存治療戦略として、新しい低侵襲治療の選択肢が提唱されている。前立腺癌における経直腸的超音波断層法に関連する新しい技術革新がそれらの有用性・精度を支持している。Ablation, Radiation, Active Surveillanceという戦略的な選択肢における超音波技術と治療の特徴に焦点を当てる。

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救急POC領域

救急POC領域①
ワークショップ 急性期診療におけるPoint-of-Care Ultrasound
-エビデンスに基づいた新しい活用法-
全指定

一定のクオリティを備えたポータブル装置の普及により、検査室の外で超音波検査が積極的に行われるようになり、急性期領域を中心にpoint-of-care ultrasound(POCUS)というコンセプトが普及しつつある。もちろんPOCUSは検査室で行われる超音波検査の延長上にあるが、「検査室の外」という視点から新たな活用法も見いだされるようになった。このワークショップでは、各演者の方にPOCUSならではの活用法について最新のエビデンスを紹介いただき、具体的な手法やその可能性について提言いただく。

救急POC領域②
パネルディスカッション 急性期point-of-care ultrasoundにおける教育
全指定

超音波装置へのアクセスが容易になり、急性期診療に携わる臨床医が施行するpoint-of-care ultrasoundが脚光を浴びるようになってきた。この領域は今後急速に普及することが予想されるが、適切にpoint-of-care ultrasoundが行われ、チーム医療の中でその情報が共有されるためには、教育手法や教育システムの確立に向けた議論が必要不可欠である。このセッションでは、それぞれの施設・団体でどのように院内・院外教育を展開されているか、手法や工夫をご紹介いただき、この領域の今後の教育の在り方についてディスカッションを行いたい。

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小児領域

小児①
シンポジウム 小児救急における超音波検査をどう利用するか:有用性とピットフォール
全指定

小児の救急では3次だけでなく、1次、2次救急において重篤な疾患が紛れ込んでいるという特徴を有する。このような状況において、早期に正確な診断を理学的診察所見だけで行うには限界がある。成人と同様、小児領域においても救急領域における超音波検査の有用性が指摘されているが、未だ十分には利用されていない。小児には成人と異なった急性疾患があり、そのエコー所見は知識として必須である。また、非侵襲的で鎮静が不要でベッドサイドで繰り返し行えるというエコーの特徴は、侵襲的な処置がしづらく鎮静の危険が大きく低体温になりやすい特徴を持つ小児にとって、きわめて有用であることを認識すべきである。これらを踏まえ、小児救急における超音波検査の利用法を検討していきたい。

小児②
ワークショップ 縦長心エコー(成長とともに変わる小児心エコーの役割)
全指定

胎児から子宮外に生まれてくることは、循環の大きな変化をもたらす。その変化に打ち勝ち、さらに心臓は発育していく。胎児期、新生児期、幼児期の心臓は特徴があり、決して成人の心臓を小さくしたものではない。その変化を踏まえ、時期により発症頻度の異なる様々な疾患を診断し、治療に結びつける必要がある。このセッションでは、小児の成長・発育の時間軸を見据えて心エコーを行うことの重要性を考えていきたい。

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呼吸器領域

呼吸器①
シンポジウム 呼吸器超音波のこれまでとこれから
全指定

本邦における呼吸器領域の超音波学は1950年代に開始され、1980年代には日常臨床ツールとして定着した。体表からの観察による多くの 知見が確立したことにとどまらず、体腔内(経食道・気管支)からの縦隔観察も2000年代には標準手技として肺癌診療に欠かせないものとなった。 一方、これまで呼吸器科医が主となり蓄積した様々な情報とは別途に、近年、救急医療の場ではpoint of care (POC)と称される診療のfirst stepとして超音波を活用するアイデアが登場し、急速に普及している。含気臓器であるがゆえに肺の超音波観察にはアーチファクト発生が障害だったが、 POCではアーチファクトをも利用するという逆転の発想が出現した。ただ、POCは呼吸器科的知見と無関係に発展しているという現実も存在する。 本シンポジウムでは、日本の呼吸器超音波学がこれまで蓄積した知見を全体で確認しあい、呼吸器POCの概念とお互いの長所を補完しあって、所見や 理解の共有化を図っていきたい。本シンポジウムが契機となりこれから呼吸器超音波学は新たな飛躍をなしえるよう計画している。

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血管領域

血管①
ワークショップ 血管エコー標準化の実際と課題
全指定

腎動脈、下肢動脈、下肢静脈に関して超音波医学会より、標準的評価法/標準的診断法が提示されているが、各施設より実際に行っている検査法を提示していただき、標準化のほぼ確立された部分を確認すると同時に、どのような部分がまだ検討を要するかディスカッションを通じて炙り出したい。

血管②
シンポジウム
血管領域における比較的稀な所見・疾患・病態に遭遇した時、あなたはどう評価し、診断に結びつけますか?
全指定

血管領域の超音波検査は,代表的な血管疾患である拡張および閉塞病変についての評価が主体ではありますが,稀な疾患や血行動態的に理解が困難な症例に遭遇することもあると思います.このような場合にどのように判断し,どのような点を確認して診断に結び付けていくか,各血管領域のエキスパートに講演していただきます.

血管③
シンポジウム 臨床医に聞く治療の実際とUSの役割
全指定

血管領域の超音波検査では治療に必要な情報をきちんと評価し、治療医に伝える必要があります。実際の治療がどのようなものであるか知ることは、どのような情報が必要とされるのか理解する上で重要なことだと考えられます。今回は治療医の立場から、各検査のポイントについてご講演いただきます。

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脳神経領域

脳神経①
シンポジウム 超音波による頸動脈病変の標準的評価法2016:経緯と臨床への応用
Standard method for ultrasound evaluation of carotid artery lesions 2016: Process and clinical application
全指定

2009年に本学会より「超音波による頸動脈病変の標準的評価法」が発表され,すでに7年が経過した.本評価法は最も基本となるものであるが,内中膜厚や粥腫評価,さらには狭窄率診断においても様々な報告がなされてきた.このような背景のもと,「超音波による頸動脈病変の標準的評価法」が改定された.しかしながら,「標準的評価法」であるため,全ての疾患,対象者に十分かつ適切な評価であるか,不要な項目が存在しないか,さらには得られた所見の意味をどう解釈するか,といった問題は実臨床,健診において残されている.本シンポジウムでは改定に至る経緯,主要な評価項目についての概説に加え,残された課題と「標準的評価法」への期待について講演をいただく.

脳神経②
パネルディスカッション 脳血管障害に対する超音波診断の新機軸
Innovation of ultrasound diagnosis in cerebrovascular disease
全指定

脳血管障害では頸動脈超音波検査による内中膜厚や粥腫病変評価,狭窄率診断が主として施行される.近年では粥腫評価に超音波造影剤を用いた新たな方法が提唱されており,粥腫破綻をきたしやすい不安定な病変の検出能が向上している.また,狭窄率は径狭窄や面積狭窄率,最大収縮期血流速度による評価が一般的であるが,収縮期加速時間に注目した新たな診断も報告されている.加えて,高安動脈炎,巨細胞性動脈炎などの血管炎では,頭頸部動脈の炎症所見を直接観察することが可能であり,脳血管障害の原因のみならず,病勢判断にも有用とされている.また,脳血管障害では頭蓋内動脈の状況も診断,治療において重要な情報となる.経頭蓋超音波検査では頭蓋内動脈狭窄診断に加え,卵円孔開存といった右左シャント診断,脳梗塞再発のリスク評価も可能であり,とくに頸動脈狭窄例においては有用な情報が得られやすい.一方,心臓超音波検査においては,脳梗塞(とくにアテローム血栓性脳梗塞)は冠動脈疾患を併発しやすく,さらに拡張型心筋症など心原性脳塞栓症の原因となる疾患を検出する必要がある.また,大動脈弁狭窄症に代表されるように,大動脈弁膜疾患は頸動脈のパルスドプラ波形に影響を及ぼすことが報告されている.このような観点から心臓超音波検査と頸動脈超音波検査の両者を総合的に判断することが,脳血管障害のみならず心疾患に対しても日常診療において必要となる.本セッションでは脳血管障害に着目し,頸動脈・経頭蓋・心臓超音波検査の新たな評価・診断方法についてディスカッションを行う.

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甲状腺領域

甲状腺①
特別講演 福島県における小児甲状腺がんについて
全指定

福島第一原発事故後の福島県民健康調査で日本における小児甲状腺がんの実態が明らかになりつつある。被爆との関連を含めて国民の関心は極めて高い。こうした中で福島県における小児甲状腺がん診療のほとんどを担当し、詳細な検討を実施している当事者に最新情報を含む講演を行ってもらう事は極めて意義深いと考えられる。超音波診断に携わるすべての人々が正しい情報を共有することは、国民に対する誤解のない分かり易い説明責任を果たす為に関連学会に課せられた責務ともいえる。

甲状腺②
ワークショップ 新甲状腺結節超音波診断基準策定のための血流評価多施設共同研究
-結節性病変の血流評価の標準化-
全指定

甲状腺結節の超音波診断基準は悪性腫瘍の9割が乳頭癌であるため乳頭癌を念頭においた所見を中心に組み上げられており、その特徴的所見からB-モード画像でその診断能は十分に担保されていた。しかしながら、濾胞癌の鑑別診断は最終的に病理組織診断に負うところが多く典型例を除いてはきわめて不十分であり、血流情報や組織特性を加味して診断基準を再検討することが喫緊の課題となっている。今回は結節性病変の血流評価の標準化に焦点をあて、診断基準策定のための他施設共同研究に向けてプロトコールの組み上げとその妥当性について明らかにしていきたい。

甲状腺③
シンポジウム 小児甲状腺の超音波診断
一部指定、一部公募

これまで甲状腺超音波診断は小児について充分な臨床知見の集積は極めて不十分であった。福島原発事故を受けて県民健康調査の一環として事故当時18歳以下の県民全員を対象に甲状腺超音波スクリーニングが実施されている。その中で年齢ごとの甲状腺サイズの基準値が明らかにされた。小児甲状腺がんの症例も集積されつつあり、その臨床像も徐々に明確になりつつある。成人との差異の有無を含めてその診断基準を検討していくことは臨床的に極めて重要な課題である。現在まで得られた知見とともに今後検討が必要とされる問題点を括り出し診断基準策定の方向性を見出していきたい。

甲状腺④
パネルディスカッション 軽症甲状腺中毒症の鑑別における超音波検査の有用性
全指定

甲状腺中毒症を呈する疾患は、バセドウ病、painless thyroiditis をはじめとするdestructive thyroiditis, AFTN, iatrogenic thyrotoxicosis などがあげられ、典型例では鑑別診断は比較的容易であることが多い。しかし、軽症甲状腺中毒症の場合、臨床的に鑑別診断が非常に重要であるにもかかわらず、苦慮する症例が存在する。特に、従来、軽症バセドウ病と診断されがちであった症例の約30%が painless thyroiditis であったとの報告もある。この両者はその予後と治療の選択に大きな違いがあるため、早期に鑑別することが重要であるが、早期診断に必要なRI検査、TRab、TSab、検査等は施設により迅速な対応が困難なこともある。このパネルディスカッションを通して、甲状腺血流評価の迅速な甲状腺中毒症鑑別診断における有用性とその限界を明らかにする。

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循環器領域

循環器①
シンポジウム 負荷心エコーの積極活用(虚血以外)
一部指定、一部公募

心筋虚血評価のための負荷心エコー法は、35年以上前に欧米で始まりました。運動負荷、ドブタミン負荷、あるいはジピリダモール負荷等の薬物負荷等、現在まで数多くの報告があり、心筋虚血評価のための負荷心エコーの診断能は良好で、ガイドラインのエビデンスレベルも高く設定されています。一方、労作時の症状を訴えて受診される患者は多いが、その原因を安静時心エコーだけで診断するには限界があります。負荷心エコーは安静時心エコーでは全く明らかではない、“潜んでいる”所見を顕在化させ、労作時息切れの原因を明らかにできます。また、運動負荷であれば、負荷中の症状、血圧や心拍数の反応、心電図変化、運動耐容能も客観的に評価することが可能です。負荷心エコーは冠動脈疾患だけではなく、弁膜症、心筋症、肺高血圧等にもその有用性が確認され、広く用いられるようになりつつあります。本セッションでは心筋虚血以外の循環器疾患における負荷心エコーの有用性について、経験豊富な先生にご講演いただき、現時点での問題点や諸問題について討論したいと考えています。

循環器②
シンポジウム 大動脈弁形成を意識した心エコー
一部指定、一部公募

大動脈弁閉鎖不全症(AR)に対する弁形成術は,術成績,耐久性の問題から,標準化からは程遠い状況が続いていた.実際,2014年に発表されたAHA/ACCのガイドラインにおいてもARに対する外科的治療の第一選択は人工弁置換術である.大動脈弁形成術に関しては,幾つかの施設では行われているものの,一般に行われる術式にはなっておらず,術後大動脈弁の耐用年数の問題についても明確ではないとされている.しかし,近年,大動脈弁の機能的理解が進み,大動脈弁形成術が大きく進歩を遂げ,術式も標準化に近い所まできている.欧米では10年の再手術回避率は約90%,2度以上のAR回避率は80~85%との良好な成績を報告している施設もある.本邦でも弁形成術を含む自己弁温存術を行う施設が増えてきており,将来的には,自己弁温存術を治療のオプションとして念頭に置いた心エコー図での評価が必要かつ重要となることが想定される.本セッションでは,大動脈弁形成術の術式について知り,それに対して心エコー図検査は,術前,術中,術後までどのようなことを想定し役割を果たすべきなのか,実践的な観点から議論を深めて行ければと考える.

循環器③
シンポジウム 成人先天性心疾患の心エコー
一部指定、一部公募

心エコーが第二の聴診器と言われ、循環器疾患の診断に大きな位置を占めていることは言うまでもない。小児先天性心疾患の手術成績の改善とともに手術後成人に達する症例も多数経験されるようにもなってきている。しかし成人心エコーに携わる検査者にとって『先天性心疾患』に苦手意識のあることは否めない。一方日常の検査にも、不整脈が主訴で来院した症例にシャントがあったり、昔心臓の手術をしたとしか記憶や記録のない先天性心疾患症例が舞い込むなど先天性心疾患と無縁ではいられない今日この頃である。心エコーに携わる以上『先天性心疾患』が検査できないとはもう言えないのである。では何が苦手意識を作っているのだろうか?子供に比べ描出しにくい、疾患のバリエーションが大きいなどの様々な理由も考えられるが、なにより症例数を経験していないから怖いというのが一番の理由ではないかと考えられる。ならば撮り慣れた人の撮ったものを見て、撮り慣れた人から教わるのが一番である。限られたシンポジウムの時間ですべての成人先天性性心疾患を網羅することは困難であるが、ご経験の豊富な数人の先生方に成人先天性心疾患で見るべきポイント、治療方針決定の指標について講演頂くこととした。この講演演終了後、皆様の中に成人先天性心疾患のエコーへの自信が芽生えたら非常に喜ばしく思う。

循環器④
シンポジウム 僧帽弁形成術周術期心エコー
一部指定、一部公募

僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対する手術適応は、外科的僧帽弁形成術の発展により、早期介入の傾向にある。特に器質性MR(DMR)に対する外科的僧帽弁形成術は、効果や安全性の面において確立された治療となった。一方で、機能性MR(FMR)に対する形成術は、左室形成の必要性や方法については未だ議論が分かれるところであり、術後再発が多く予後改善も十分でないのが現状である。このように、DMRとFMRはいわば異なる疾患概念であり、心エコー図による術前の正確な評価と周術期のモニタリングが不可欠である。特に、DMRではどのような病変に再発が多く弁置換術になる可能性があるのか、FMRではどのような所見を見て左室形成を行うべきかなどを心エコー図で判断、予想する。また、MitraClipは経皮的僧帽弁形成術であり手術のhigh risk症例への治療オプションとして期待されるが、その適否についても心エコー図で判断する。本セッションでは、心エコー図によるMRの評価、DMRおよびFMRに対する僧帽弁形成術のために心エコー図検査で何を診るべきかについて議論したい。

循環器⑤
シンポジウム
心エコー技術のcutting edge Integrated imaging時代における心エコー
一部指定、一部公募

CTやMRIによる心血管に関する画像評価が日常臨床で広く使用されるようになっている。近年、structural heart diseaseに対するインターベンションが次々に行われるようになり、正確な解剖学的な評価が治療成績に直結するようになった影響も大きい。CTやMRIではecho windowのような画像構築に制限が少ないため、解剖学的な把握する能力は心エコー図に優る。このためCTやMRIをゴールドスタンダートにして関心領域の構造を定量評価することは当然の流れである。一方、心エコー図のアドバンテージはリアルタイム性と非侵襲性であり、刻々と変化する負荷状況や治療によりダイナミック変化する機能や構造を把握するには心エコー図が必須である。さらに心エコーにおいても病態の把握を向上しうる三次元心エコー図やスペックルトラッキング法といった新たな技術が導入され日常臨床において様々なエビデンスが構築されてきている。CTやMRIによる3次元画像化や組織性状評価が心血管疾患の診断や治療支援の場面では新たなブレイクスルーとして期待されているが、心エコー図の持つダイナニズムと統合して行くことが、心疾患の診断や治療援助には極めて有用な手法であると考えられる。本セッションではstructural heart diseaseに対する治療支援、先天性心疾患などにおける複雑な構造把握、心筋疾患の性状評価、ならびに虚血性心疾患の病態把握など、心エコー図の先端技術と他の画像技術とを統合させた最新の臨床応用について情報を共有し、今後の展望についても議論できることを期待する。

循環器⑥
シンポジウム 心エコー正常値とは
一部指定、一部公募

様々な心疾患による心拡大や心肥大などの重症度は、常に正常値と比較することで判定される。そのため、心腔サイズの正常値をどのように定義するかということは、疾患の重症度を評価する上で非常に重要な課題である。さらに、正常値の定義によっては、検査結果を正常とするか、あるいは異常とするかの判断にも影響する。心エコーは、最も非侵襲的で身近な心腔計測の方法として長年にわたって用いられてきた。そのため、様々な研究により蓄積されたデータの量も膨大であり、それら十分なエビデンスのもとに、心エコー計測正常値は定義されている。
一方で、近年、改めて心エコー計測の正常値を明らかにしようと機運が高まっており、国際的に様々な研究が行われている。その理由としては、心エコー測定法の様々な進歩に加えて、人種や年齢による多様性が認識されるようになったことが挙げられる。すなわち、心エコー検査を行う対象の人種や年齢によって、心エコー計測正常値は異なる可能性がある。
本セッションでは、左室や右室、左房、大動脈など心腔の心エコー正常値、あるいは年代別の心エコー正常値について各施設でどのように扱っているか、あるいはどのように計測しているかなど、これまでの経験および新たな知見を広く募集する。本セッションを通じて、心エコー正常値について今後どのように考えていくべきか、議論を深めていくことを希望している。

循環器⑦
ワークショップ(オーディエンス・レスポンスシステム予定) 日常臨床における右心系評価
一部指定、一部公募

肺高血圧症の新薬ブームもあって右室機能の定量化が注目されている.しかし,日常臨床で遭遇する肺高血圧は,そういった新薬の適応となる例はむしろ希少で,左心不全や慢性呼吸器疾患などのcommon diseaseが圧倒的に多い.それら多くの場合,肺高血圧があるのとないのでは,治療方針や予後が大きく異なるため,肺高血圧の有無を確認することはルーチンの計測項目から外せない.
高度な肺高血圧は,右室の拡大や,心室中隔の異常運動,左室の扁平化など,M-モード法や断層法で診断することができる.定量的評価では,連続波ドプラ法で記録した三尖弁逆流血流速波形の最大血流速度と,下大静脈の情報から推測した右房圧によって,収縮期肺動脈圧を推定する.本ワークショップでは,この肺動脈圧の推定にスポットを当て,撮り方と解釈の仕方について,心エコーオタクの各医師にオーディエンス・レスポンスシステムを利用した,インターラクティブなレクチャーをお願いした.また,肺動脈圧の推定に絡めて,診断を誤った例や,カテーテル圧と解離した例などを提示していただき,実臨床での限界や,打開策について探る.

循環器⑧
ワークショップ(オーディエンス・レスポンスシステム予定)
我が国の心エコー図検査の実態
一部指定、一部公募

心エコー図検査は,非侵襲的に心臓の形態,動態,血行動態を把握できることから,現在の循環器医療において欠くことのできない検査法であり、あらゆる心疾患において,多様な臨床の場面で実施されている。各施設の検査件数は飛躍的増加し、その結果、大多数の検査が技師に委ねられていることは否めない。
そのような中で浮上する問題点のひとつとして報告書がある。心エコー図検査の報告書は、単に所見を羅列するのではなく、その解釈と判断が記載され、それに基づいた心エコー専門医の結論・診断が記載されていることが望ましい。すなわち、検査を担当したものは、得られた所見や必要な計測項目を基に筋道の通った解釈を報告書に記載し、結論を専門医師に委ねることになる。しかし、実際には心エコー専門医どころか、心エコーに精通した医師すら不在の施設も少なくない。その中で、どのような所見を記載すべきかということすら、明確にならずに、過去の定型的な所見の記載のみの報告書に留まっている施設もある。どのように報告書を記載するかについて、我が国の現状を把握し、あるべき姿を議論することは重要である。
本セッションでは、4名の技師から自施設の報告書の作成手順や内容・問題点を、2名の循環器医から技師に望む報告書について発表いただいた上で、オーディエンスレスポンスシステムを用いてフロアの参加者の意見を加え、報告書を中心に心エコー図検査のあるべき姿について議論し、我が国全体の心エコー図検査のレベル向上の一歩としたい。

循環器⑨
ワークショップ(オーディエンス・レスポンスシステム予定) 定量評価の落とし穴
一部指定、一部公募

近年、心エコー図法の技術的進歩に加えて、心疾患の病態生理の理解が進んだことによって、多くの心エコー定量指標が提唱されてきた。また、定量指標が臨床の場で広く用いられるようになり、心疾患の病態解明がさらに進歩している。一方で、定量指標の問題点も指摘されている。その中には、1. 定量された値の持つ臨床的意義が十分に理解されているか? 2. その指標を求める原理やピットフォールが十分に理解されているか? 3. 報告書に記載された数値が一人歩きしないように、注意が払われているか? などがある。これらの問題点を認知するだけでなく、広く心エコー図にかかわる者に定量指標の限界が共通認識とならなければいけない。定量指標の数値のみを盲信し、患者の病態を見失ってしまうと臨床の場を混乱に陥れることになる。定量指標の意義を再確認するとともに、定量指標が臨床像と一致しない例を挙げて定量評価の落とし穴を議論したい。

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消化器領域

消化器①
肝臓 : シンポジウム  脂肪性肝疾患の超音波臨床 ~up to date~
一部指定、一部公募

脂肪肝は超音波やCT,MRIなど各種画像診断で診断可能であるため,昔からさまざまな検討がなされており,その診断能などすでに語り尽くされている感がある.しかし,実際に臨床の場にたってみると,どのレベルのまたはどのような類いの脂肪肝を診断すべきかが今一つはっきりしない。とくにNASH、NAFLDが脂肪肝の概念を大きく変化させ、線維化が重視されるようになった今、脂肪肝の超音波診断がどうあるべきかについて明らかにしておく必要性を強く感じる。
そこで本企画では
①臨床の場で実際に診断する必要のある脂肪肝はどのようなものか?
②画像診断はその求めに応じられるのか?どこまで読めるのか?どこまで読むのか?
③診断を惑わす乖離例が見られるが,実際にはどのようなもの?その解決法はあるのか?
④脂肪肝の画像診断における今後の課題は?ガイドラインに何を求めるか?
などにつき,順にまとめてゆきたい.

消化器②
肝臓:ワークショップ 肝腫瘤に対する穿刺・治療の進歩
一部指定、一部公募

近年、「超音波ガイド下」穿刺はリアルタイムに高解像度の画像が得られることから、検査、治療において多くの場面で導入されている。さらに、Electromagnetic tracking systemの技術がFusion imagingだけでなく、Needle navigationにも応用されている。また、穿刺アタッチメントの新たな開発も進んでいる。今回、肝腫瘤に対する「超音波ガイド下」穿刺の工夫および穿刺による治療とその効果判定に関して最新の状況について発表していただき、今後の展望へとつなぎたい。

消化器③
肝臓 :パネルディスカッション 肝線維化の評価法
一部指定、一部公募

慢性肝疾患はウイルス性、NASH、自己免疫性など多岐にわたる。診断には炎症や線維化の程度さらには重症度(ステージや活動性など)の判定、予後予測や発癌リスクなどに関する検討が重要である。従来から現状把握には肝生検による組織診断がゴールドスタンダードとされてきたが、エラストグラフィーなどの線維化を診断する新しい技術が開発され、肝生検に替わる非侵襲的な検査法として地位を確立しつつある。
今回、超音波を用いた肝線維化に関する各種評価法ならびに測定値に影響を及ぼす因子の臨床的・基礎的研究や肝線維化の病態解明に関する検討など最新の研究結果を報告しその有用性、将来的な方向づけなどの検討を行いたい。多数の斬新的な演題を期待する。

消化器④
肝臓:ワークショップ 肝腫瘍の造影超音波による鑑別診断~比較的まれな疾患も含めて~
一部指定、一部公募


消化器⑤
胆道: ワークショップ 胆道領域における超音波検査の問題点と対策
一部指定、一部公募

超音波検査(US)は、簡便で低侵襲なことから膵胆道領域のスクリーニングに広く用いられており、胆嚢癌は超音波検診が有用な疾患の一つとされている。
一方で、胆嚢底部、肝外胆管の遠位部(膵内胆管)あるいは乳頭部といったUSによる描出や病変の拾い上げが難しい部位の存在や、胆嚢の隆起性病変や壁肥厚性病変の鑑別診断、特にXGCなどとの鑑別、などについてはまだ検討の余地があると思われる。さらに、USは胆嚢の層構造を明瞭に描出できるが、低・高の2層に描出される場合の内側低エコー層あるいは、高・低・高の3層に描出される場合の第2層の低エコー層には固有筋層のみならず漿膜下浅部線維層が含まれているため、広基性病変の深達度診断についても議論が必要である。
このような胆道領域におけるUSの問題点を明らかにし、USのみならずEUSを用いた様々な検査法や画像所見、さらには造影エコーなどの新たな手法に関するご報告を期待する。

消化器⑥
膵臓:パネルディスカッション 慢性膵炎診断における超音波の役割
一部指定、一部公募

慢性膵炎は非可逆性で進行性の慢性変化が特徴とされているが、より早期に慢性膵炎を診断できるよう「慢性膵炎診断基準2009」では早期慢性膵炎の概念が導入された。その診断基準では、早期慢性膵炎に合致する軽微な膵画像の異常所見をとらえるためには超音波内視鏡検査(EUS)の施行が必須とされている。しかしそのEUS所見が病理学的変化の何を表しているかは不明であること、そしてその異常所見は客観性に乏しいことなど慢性膵炎診断基準には未解決の問題点も存在する。本パネルディスカッションでは、早期慢性膵炎を含む慢性膵炎において、超音波所見と病理所見の対比、膵癌、自己免疫性膵炎等との鑑別診断、超音波エラストグラフィなど新しいモダリティによる膵線維化の評価など様々な視点から超音波検査(経腹壁超音波検査USも含む)の役割を討論したいと考えている。

消化器⑦
膵臓: ワークショップ 膵疾患における造影超音波検査の有用性
一部指定、一部公募

超音波観測装置の機能向上ならびに超音波内視鏡(EUS)の進歩はめざましいものがあり、膵疾患診療において体外式超音波検査、EUSは必須となっている。造影超音波検査は、超音波の高い空間分解能に加え超音波造影剤を使用した造影様式を評価できる検査法として、膵疾患の存在・鑑別・進展度診断、治療効果判定等における有用性が多く報告されている。特に第2世代超音波造影剤であるソナゾイド®の登場と造影ハーモニック法の開発により、造影超音波検査においてリアルタイムに膵病変の詳細な内部構造を撮像することができるようになった。さらに、血流動態の定量的評価が、得られた超音波画像所見の客観的評価を可能とした。膵疾患に対するソナゾイド®を使用した造影超音波検査は保険未収載であるが、本セッションにおいて現時点でのエビデンスを集積し、今後の造影超音波検査の普及と進歩に寄与できることを期待する。多くの演題の応募を期待する。

消化器⑧
消化管:ワークショップ 小腸疾患の超音波診断
一部指定、一部公募

小腸の診断精度はダブルバルーン内視鏡とカプセル内視鏡の市場化により格段に進歩し、また検査法もCTやMRIなども含めて種々の手法が存在する。しかしながらいずれの手法もスクリーニングとして用いるには侵襲やコスト面での問題がある。それに対し体外式超音波検査は簡便であり普及度も高く、安価であるだけでなく、2重造影や内視鏡に比較すると貫壁の観察を可能とする断層診断法であるという点で、一方他の断層診断法に比較すると高い時間的空間的分解能を有するという点で優れている。
これは言い換えれば超音波は小腸病変のスクリーニング法として適しているだけでなく、病変の精査の手段としても有用であるということである。そこで本ワークショップでは疾患のスクリーニングにおける診断能、手技上の工夫や問題点、造影を含めた腫瘍性、炎症性小腸疾患の診断などについて議論し、現時点での超音波の有用性を明らかにしたい。単なるラッキーな症例報告ではなく、ある程度普遍性のある演題を期待する。

消化器⑨
消化器横断領域:パネルディスカッション 腹部検診マニュアルの功罪
一部指定、一部公募

腹部超音波検診判定マニュアルは、腹部超音波検診の検査法の質的向上と均質化および、がんに対する判定基準の共通化を諮り、将来的にはがん検診としての精度評価や有効性評価を目指して、2014年4月に日本超音波医学会、日本消化器がん検診学会、日本人間ドック学会の3学会共通で発表された。3年が経過し、本マニュアルを導入された腹部超音波検診実施施設からマニュアルを導入したことによるメリットや問題点を提示いただき、これから導入を考えておられる施設の参考にしていただきたい。また、精密検査を実施する立場から、施設ごとに独自に実施されていたこれまでの判定区分からマニュアルに準じて行われる判定区分に変わることによるメリット、デメリットや、D判定とするべき超音波所見のポイントを臓器別に示していただく予定である。

消化器⑩
消化器横断領域:ワークショップ 「温故知新」の超音波所見に挑む
~サインやアーチファクトの検証~
一部指定、一部公募

前回の日本超音波医学会第89回学術集会(2016年5月京都、大会長:工藤正俊近畿大学教授)の特別企画で、日常遭遇する機会の多い超音波所見、外則音響陰影や後方エコー増強効果について大いに意見を交わしたが、結局“各超音波所見”についてまだまだ不十分な検討しかできていない、という事実を確認下、に留まった。今回は、その続編的な位置づけの特別企画である。日常的な多彩な超音波所見を、もう一度ゼロから洗い直してみる場としたい。議論するのは、どんな所見でもかまいませんが、発表者は、必ず自説とその根拠を持って参加して頂きたい。多数の発表を期待致します。

消化器⑪
消化器横断領域:ワークショップ 腹部領域におけるPoint of care ultrasound
~minimum requirementは何か~
一部指定、一部公募

Point of care ultrasoundの臨床的有用性が注目され、種々の領域でそれに関する報告がみられるようになっている。しかしながら腹部領域においては現時点で標準的プロトコールは確立されておらず、また何を対象とし、どこまで診断するかに関しても明文化された基準は見当たらない。そもそも超音波に対する認識や期待度も施設間格差が大きく、最もpoint of care ultrasoundが活躍すべき急性腹症の診療現場においてはCTのみに依存している施設も珍しくはないであろう。
そのような現状を背景とし、今後より効率的な診療を展開することを目標とした場合、どのようなことが腹部領域のPOC ultrasoundに求められるのであろうか?本ワークショップではPOC ultrasoundの診断能や有用性、問題点を呈示して頂き、その上でどのような手技や診断が求められるのかを議論したい。今後の超音波学会においても重要な領域であり、多くの応募と活発な討論を期待している。

消化器⑫
消化器横断領域:シンポジウム 消化器領域における超音波の最新技術
一部指定、一部公募

超音波診断装置の技術的な進歩は、単結晶プローブに代表されるトランスデューサの性能向上、大量かつ高速な演算を可能にしたCPUの搭載など、ハード面での進歩が基礎にある。また、ソフト面では、臓器の硬度測定とカラーマッピング、超微細・低流速の血流の可視化、3D超音波などの最新技術が挙げられる。ハード面、ソフト面の技術革新が相俟って、超音波診断の臨床に多くの新知見がもたらされ、更なる発展が期待されている。
本シンポジウムでは、消化器領域におけるこれらの新技術の臨床的な研究成果と、診断、治療への応用に関する積極的な発表と議論を期待する。

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領域横断領域

領域横断①
シンポジウム 検査士と医師が想像そして創造する未来像
~検査士の役割はどう変わるのか、今後の教育制度を考える~
全指定

1.医学会と検査学会の学術集会で検査士制度と教育システムの将来像を討論
2.検査学会の学術集会メインテーマは「想像×創造 活かせ!超音波力」ですのでテーマをもとに考えたい。医師は新研修医制度も意識され医学会の専門医や指導医の展開が進められています。これから先の検査士にも新たな教育制度の構築が必要と考えています。検査士の在り方を“想像”し、検査士の未来を“創造”していく。このような問題は公の場でディスカッションすることが大切と考える。

領域横断②
特別企画 プライマリ・ケアで役立つ体表臓器超音波診断と実践活用術
全指定

診療所やクリニックなどのプライマリ・ケア(PC)では内科系の疾患のみならず皮膚科疾患、整形外科疾患、耳鼻咽喉科疾患ほか多くの領域を総合的、全人的に診察し、診断、治療しなければならない。PCの現場で利用される画像検査はX線や超音波検査(US)であるが、その中でも腹部超音波検査はその読影・診断法は広く普及している。その一方で体表臓器の超音波検査は比較的馴染みがうすく、十分に活用されているとは言えない。このセッションでは、PCにおける体表臓器超音波検査の普及を目指し、スペシャリストにその活用術を伝授してもらう。問診・理学所見・血液検査所見をどう活用するのか、鑑別診断、治療法の選択、精査や専門医紹介のタイミングなどについて症例を用いて説明して頂く予定である。プライマリ・ケアの現場で活用し、診断・治療などで大いに役立てて頂きたい。

領域横断③
特別企画(超音波検査士制度委員会主催)
認定超音波検査士取得のための報告書等作成時のポイントと注意点
全指定

超音波検査時に作成する報告書に関して、各領域別にその標準的な書き方を提示する。特に日本超音波医学会認定超音波検査士を取得する予定の方は必聴で、超音波検査実績として提出するレポート等の書類作成時のポイントや注意する点について、各領域の指導医の先生方に詳しく解説して頂く。実績報告書作成時の参考にして頂きたい。

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耳鼻咽喉科領域

耳鼻咽喉科①
頭頸部超音波ハンズオンセミナー
全指定

頸部全域、顔面、頭部(眼球、脳を除く)といった頭頸部領域には非常に多くの重要な臓器があり、解剖も複雑なため、精度の高い診断、治療が求められますが、十分な理解が難しい領域でもあります。この領域を理解するには実際に超音波を用いながら、頭頸部の解剖、機能、頸部疾患の病理等について理解することが非常に有用です。特殊な専門領域としてではなく、日々の診療に役立つ情報取集の場として多くの領域の会員の皆様に参加いただき、頭頸部および周辺領域に関する皆様の日頃の疑問を解決できるセミナーとして企画します。

耳鼻咽喉科②
シンポジウム 耳鼻咽喉科・頭頸部超音波診断普及の進歩と展望
全指定

耳鼻咽喉科・頭頸部領域は、体表からの超音波診断を行うことで様々な疾患の診断や機能評価が可能です。また重要臓器を確認し安全にインターベンションや手術を行うのにも超音波が有用な領域です。取り扱う診療科も、耳鼻咽喉科・頭頸部外科のみならず、外科、内科、小児科、皮膚科、眼科、脳神経外科、救急科、形成外科、口腔外科など多岐にわたるのが現状かと思われます。しかし、これまでは耳鼻咽喉科・頭頸部領域の超音波診断に関する教育体制や、臨床現場への普及が十分とはいえませんでした。
このセッションでは、耳鼻咽喉科・頭頸部領域および周辺領域を取り扱うすべての診療科の会員を対象とし、この領域の超音波診断普及に向けて試みられている事例、この領域に関して有用と思われる実際の超音波応用法などをとりあげ、さらなる耳鼻咽喉科・頭頸部領域における超音波診断の進歩と普及に向けて、今後の展望について討論したいと思います。

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乳腺領域

乳腺①
パネルディスカッション 超音波検査における特異度を上げるには
全指定

特異度とは、「陰性のものを正しく陰性と判定する確率」のことである。スクリーニング検査において所見を拾う(感度)も重要なことであるが、拾った所見を良性として落とすことはしばしば難しいと感じる。「念のため」を繰り返していると特異度は低いままであろう。不要な生検が増えるのは検診のharmのひとつでもある。超音波検査で特異度を上げるのは容易ではない。検診・精査双方の立場からの検討をもとに、対策を考えてみたい。

乳腺②
シンポジウム 乳房再建・豊胸術と乳房超音波検査
一部指定・一部公募

乳房再建のインプラントが保険適応となって3年半が経過した。インプラントは人工物であり、位置の異常や破損が起こることもある。超音波画像では何に気を付けて見るべきなのかを学びたい。また、美容目的の豊胸術は、異物として挿入されるものの性質により、超音波上の見え方は異なってくる。いつ頃、どこで何を入れたかによってさまざまなパターンがある。これらに接する機会も今後少なくないと思われ、本セッションを企画した。

乳腺③
教育セミナー 知っておきたい乳腺良性疾患
全指定

日頃よく目にする良性腫瘍や、研究会や書物で疾患名は認識するが、実際には経験することが少ない良性疾患をおさらいする意図で企画したセッションで、エキスパートによる画像と病理の解説を行う。

乳腺④
ワークショップ 教育委員会企画 極めるシリーズ Her2陽性乳癌
全指定

Her2陽性乳癌は乳癌の20%前後といわれる。Her2に依存する増殖のメカニズムが解明され、抗Her2薬による治療が一般化したことで治療効果や予後の改善が得られているのは周知の事実であろう。Her2陽性かどうかは、病理学的あるいは免疫組織学的な判定であるが、何か特徴的な画像所見があり、Her2陽性を予測できるであろうか。また、化学療法の効果判定に、画像診断はどのように役立つであろうか。ここでは「Her2って何」から、Her2に関連した画像と治療について学びたい。なお今回は主にホルモン感受性の無いHer2陽性を取り上げる。

乳腺⑤
特別企画 パネルディスカッション
女性のライフサイクルと乳がん~啓発活動はどうあるべきか~
全指定

乳がんは女性の癌の第1位であり、メディア等でも取り上げられることが多いが、情報は混沌としており、本邦においては、いつ頃どんな情報に触れるかにより個人の認識がまちまちという状況である。他の先進諸国に比べ検診受診率が低いのも本邦の課題の一つであろう。
少子高齢化社会の中、女性のライフサイクルの中で乳がんという疾患や、いつごろからどのように乳房管理を行うべきなのかを正しく認識してもらうにはどのような啓発を行えば良いのか。日頃から教育・啓発活動に熱心な先生方にお話しいただき、乳がん診療に関わる医療者みんなで考える機会としたく、本セッションを企画した。

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産婦人科領域

産婦人科①
シンポジウム 国際産婦人科超音波学会(ISUOG)診療ガイドラインについて考える
一部指定・一部公募

国際産婦人科超音波学会(International Society of Ultrasound in Obstetrics and Gynecology)は、1991年に第1回の国際会議をロンドンで開催し、現在、120以上の国に13,000名以上の会員を有する産婦人科領域の画像診断に関する国際的な学会です。わが国ではあまり普及していないが、ISUOGでは、現在までに、7つのPractice Guidelinesを出しています。本シンポジウムでは、この中から胎児形態異常スクリーニングに関連した、①妊娠初期、②妊娠中期、③心臓、④中枢神経系の4つのガイドラインを取り上げ、専門家にこの内容を解説してもらい、さらに、このガイドラインを実践している施設から、その経験を発表していただき、わが国の実情を踏まえた上で、このガイドラインの問題点やわが国における胎児形態異常スクリーニングとの係りなどについて考える。

産婦人科②
シンポジウム 新しい技術の産婦人科領域への導入
一部指定・一部公募

近年、2Dトラッキング法、電子走査型3Dプローブ、低速血流の検出法、エラストグラフィーなどの新しい技術が開発され、臨床応用も可能になりました。新しい技術を導入することにより、新しい検査法が開発されたり新知見が得られたりして、産婦人科のさらなる飛躍が期待できます。本シンポジウムでは新技術そのものの紹介とともに産婦人科臨床での意義などについて発表していただくが、まだ臨床応用されていない新技術や、臨床で試用段階にある新技術の演題も歓迎いたします。EとMが知恵を出し合って、新技術開発の方向性、産婦人科臨床での応用などを探っていきたいと思います。

産婦人科③
パネルディスカッション 生殖医療における医用超音波の意義と再評価
一部指定・一部公募

体外受精・胚移植をはじめとした生殖医療は一般の臨床現場でも広く行われるようになり、それに伴ってわが国の100万出生のうち、体外受精・胚移植により年間5万人が、いわゆる不妊治療全体ではさらに多くの児が出生していることになります。その一方で、生殖医療に関しては、高額な医療費・多胎妊娠や早産未熟児の増加・妊娠を希望するカップルの高齢化等、社会的・医学的に多くの解決すべき問題点が指摘されています。
本セッションにおいては、こうした課題を解決して妊娠率や生児獲得率を上昇させると同時に、周産期予後を向上させる為の方策や、不妊症の予後に関わる疾患としての子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮奇形・子宮内膜症性卵巣嚢胞等をどのように扱ったらよいのかを、医用超音波の面から掘り下げて参りたいと考えております。

産婦人科④
パネルディスカッション 周産期領域における超音波ドプラ法の意義
一部指定・一部公募

胎児発育不全症例などに対する、超音波ドプラ法を用いた臍帯動脈や胎児中大脳動脈のPI (pulsatility index)・RI(resistance index)計測は広く行われるようになりました。しかし、その他の部位の血流を超音波ドプラ法で描出・計測することでどのような情報が得られるのか、また、Tissue Doppler のような超音波ドプラ法の新しい方法が周産期医療においてどのような意義を有するのかを深く掘り下げるパネルディスカッションとしたいと思います。周産期領域における超音波ドプラ法の応用に関する活発で実りある討論が行われることを期待しています。是非、たくさんの先生方のご参加をお願いします。

産婦人科⑤
ワークショップ 日本超音波医学会としての胎児形態観察項目を考える-日本産科婦人科学会推奨項目との関係
一部指定・一部公募

超音波検査によって胎児の形態異常を出生前診断しておくことで、児の救命や後遺症の回避・軽減が可能になることがあります。ほとんどの産婦人科医が加入している日本産科婦人科学会では、2011年以降、専門医になるためのテキストブック(産婦人科研修の必修知識)で胎児形態異常スクリーニング法の紹介をしてきていますが、未だに十分な超音波検査がなされず、出生前診断の恩恵に与かれない児も少なくないのが実情です。そこで、日本産科婦人科学会では、この方法を簡略化し、2015年に妊娠18週~20週における胎児形態異常スクリーニング検査の推奨チェック項目の提言(http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=67/6/067061517.pdf)を、2016年には妊娠10週~13週と、妊娠28週~31週における推奨チェック項目の提言(http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=68/6/068061381.pdf)を行っています。
本ワークショップでは、この推奨チェック項目を基に、超音波検査を専門にしていない産科医やコメディカルにどこまでのチェックを推奨すべきかを検討したいと思います。

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JABTS38 頸部・甲状腺領域

JABTS38 頸部・甲状腺①
シンポジウム 表在リンパ節の超音波診断
全指定

表在リンパ節が腫脹する疾患は多岐にわたり、重篤な疾患の初発症状であることも珍しくない。また、触診でリンパ節腫脹と思われたものが、調べてみると違う臓器の病変である可能性もある。
体表から直接詳細なリンパ節の所見を観察できる超音波診断は、リンパ節腫脹をきたす様々な疾患の診断において、疾患を早い段階で鑑別し、正確な診断と的確な治療に導く可能性を持っており、その診断方法を明確にすることが必要とされている。
演者(指定)の先生方には、現在施行している表在リンパ節超音波診断の手技、診断の実際、診断基準、臨床現場で感じる問題点などにつき、それぞれご発表いただき、表在リンパ節超音波診断に関する標準的手技、用語や定義など、今後整備が必要と考えられる事項について考案し討論を行う。

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工学基礎領域

工学基礎①
シンポジウム 定量診断:何をみている?何が測れる?
一部指定・一部公募

近年、生体の性状を各種の指標で定量評価する技術の臨床応用が進められている。しかし、現状においては各々の手法で提示される指標が標準化されるには至っていないため、術者は生体内における超音波の伝搬およびエコー信号の生成過程、生体の持つ物理的な性質、信号解析法の関係性を十分に理解 した上で各指標を扱うことが必要となる。本シンポでは、各種定量診断技術の基本的な理論の解説も含め、今後の検討課題や将来展を含めて議論する。

工学基礎②
シンポジウム 超音波照射と微小気泡が生じる機械的作用を用いた新治療技術
全指定

超音波の照射下で生じるキャビテーション現象は,熱の発生を増強する作用に 加え,機械的,音響化学的作用など様々な機序で生体に作用を与える.熱作用の 増強はHIFUによる組織焼灼に利用され,臨床応用が進められている.一方非 熱的作用も,その特徴を活かした治療応用が検討されている.本シンポジウムで は,種々の非熱的作用の特徴を活かした治療法の現状を概観し,その可能性と有 用性を明らかにする.

工学基礎③
シンポジウム 光超音波イメージングの新展開
一部指定、一部公募

光超音波画像技術は、光と超音波による生体計測を融合することで、光の持つ酸素飽和度などの機能情報と、超音波による空間選択性を兼ね備えた、新しい医用画像モダリティとして期待されています。近年では、光超音波像と病態との関係の解明などの基礎的研究から、その実用化のための研究開発も進みつつあり、乳がん診断用の光超音波マンモグラフィ装置開発や、その他の臨床領域への適用が試みられています。本シンポジウムでは、この光超音波イメージング技術の現状と今後の発展について展望したいと思います。

工学基礎④
シンポジウム HIFUの臨床応用
全指定

超音波の集束性を生かし、焦点付近の組織を短時間に加熱凝固するHIFU(強力集束超音波)治療が、前立腺疾患に用いられるようになって既に20年、子宮筋腫に用いられるようになって既に10年が経過しました。最近では、その臨床応用範囲も、乳腺腫瘍、肝がん、膵がん、さらには、胎児治療、振戦の経頭蓋治療、骨転移疼痛緩和など、大きな拡がりを見せています。本シンポジウムでは、それぞれの臨床応用分野を代表される先生方に、HIFUの臨床応用について御紹介いただきます。HIFUは、医工学技術面からみても未だ大きな発展性をもつ分野ですので、工学系の皆様には、その発展させるべき方向を臨床の先生による講演の中から掴み取っていただくようお願い致します。

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JABTS国際シンポジウム

国際委員会企画 国際シンポジウム(JABTS38)
甲状腺結節に関するアジア各国のガイドラインの比較

超音波を用いた甲状腺スクリーニングによって低悪性度無症候性微小乳頭癌が数多く検出されている。しかしながら死亡率の改善には寄与しないため、「過剰診断・過剰診療」との報告がなされている。米国甲状腺学会(ATA)のガイドラインでは腫瘍径1cm以下の低危険度のものは、細胞診をおこなわずActive Severanceが推奨されている。わが国では腫瘍径5mm以下のものは経過観察し、5-10mmの症例で超音波所見上、悪性が強く疑われる場合は穿刺吸引細胞診(FNA)を推奨しているが、各国のガイドラインにおいて超音波所見の重み付けやFNAの適応に関しても差異が認められる。近隣のアジア諸国のおける甲状腺超音波ガイドラインを比較検討し、甲状腺超音波検査の今後に関して議論を尽くしたい。

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